【研修講師】静岡県社会福祉協議会「福祉的支援を必要とする人への経済的支援」

先日は静岡県社会福祉協議会主催で生活困窮者支援をされているソーシャルワーカーを対象とした債務整理とソーシャルワークをテーマにセミナー講師を務めさせて頂きました。

債務整理とソーシャルワークは「弁護士とソーシャルワーカーの協働を考える会」としても特に注力しているテーマのひとつです。

著書「福祉的アプローチで取り組む弁護士実務」では主に弁護士向けに福祉的視点で債務整理への取り組むポイントについて紹介した書籍でしたが、今回は逆にソーシャルワーカー向けに債務整理を必要とする方への債務整理を含む経済的支援や弁護士との協働のポイントについて解説させて頂きました。

主要な債務整理に関する諸手続について解説した上で弁護士が困りがちな事柄やソーシャルワーカーとの協働がぜひとも必要な事柄、更には福祉の相談支援から弁護士へつなぐうえでの留意点について解説。

以前は借金を背負っている人がいたらすぐに弁護士につないでほしいと考えていました。ですが実際に福祉の現場で仕事をしてみると、必ずしもそうではなくて、本人が借金を整理するという意思決定に至るまでには長い段階、プロセスがあるということがわかってきました。

そしてこのタイミングやプロセスを見誤ると弁護士につないでもなかなかうまくいかないことも。ときには福祉がかなりの長期間伴走して関わりながら本人のゆらぎに付き添っていくことがより重要に感じることも。

債務整理の手続それ自体は本人の生活や尊厳に対して指導的だったり侵襲的だったりと介入する部分が否めません。だからそうした役割を担いつつも同じ支援者が重ねて福祉の支援としての関わりを一人二役でしていくのはあまり望ましいことではありません。

福祉的支援と債務整理を含む経済的支援を両立させていくためには弁護士、ソーシャルワーカーがそれぞれ役割分担していくことが理想だと思います。この実践知についても「考える会」の活動等を通じて言語化していきたいです。

テキストの画像のようです

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写真の説明はありません。

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