専門職大学院での実践研究報告会を終えて

専門職大学院での最終実践研究報告会終了。これで大学院での行事は修了式を除いてすべて終了となります。
コロナ禍の影響で結局キャンパスに通ったのは一度だけだったりして、本来なら対面での濃密な時間が過ごせなかったのは心残りですがそれでもとても学び多い2年間でした。
僕の実践研究のテーマは弁護士資格を有するソーシャルワーカーとしての葛藤。端的に言えば「福祉なめんなよ」。そして「福祉頑張ろうよ」。
どうしても弁護士資格が優位性を持ってしまい、ソーシャルワーカー、福祉の価値が軽んじられてしまうことへの憤りや苛立ち、そして現場で尽力しているソーシャルワーカーへの一助になるようなものが編み出せないかということを問い続けました。
司法福祉の実践自体がまだまだ目新しい実践領域ですが、その中で弁護士とソーシャルワーカー2つのアイデンティティの葛藤というテーマ自体が自体が相当にレアで先行研究等も皆無です。
普通の弁護士は言わずもがな、同じく社会福祉士や精神保健福祉士の資格を持っている弁護士であっても必ずしも同じような悩みを抱いている人ばかりではないため、なかなかこの悩みを共有したり深めたりすることもできずにいました。
ですがこの専門職大学院の中では僕と同じように複数の専門職アイデンティティの中で葛藤を抱く方や、様々なアプローチの中でソーシャルワーカーの価値、専門性を言語化しようとされる方とたくさん出会うことができれ、そうした悩みを毎回定期的に共有して深められるのがとても有り難い時間でした。
また、自分の実践研究テーマや問題意識に現場のソーシャルワーカーの皆さんにも共感を頂けていて、間違いなくニーズがあることだと確信できたことも救いでした。この道を信じて突き進んでいく自信と覚悟がつきました。
次年度以降は、ゼミの時間等がなくなりロスにならないか若干心配ですが、大学院での学びや研究の成果を活かしていきたいと思います。