ちばアフターケア勉強会『非行をした少年たちから学ぶこと』

立ち上げの頃から関わり続けているちばアフターケア勉強会でいつか絶対にやりたいと思っていたテーマが「非行をした少年」。少年院から出た子ども・若者のアフターケア。それが本日ようやく実現しました。

少年院を出た子ども・若者達だってアフターケアが必要だし、社会的養育の対象となるべき人達です。まず、このことを多くの社会的養育や子ども家庭福祉関係の人達に知ってほしかった。それと同時にもうひとつ伝えたいことがあった。それは感謝の言葉。

弁護士として少年司法の手続の中で出会う子ども・若者達。彼ら彼女らがかつては児童相談所や社会的養護の関わりがあった子どもだと知ったときには、福祉でもっと支えることはできなかったのかと憤りを感じることもあった。

でも、実際に子ども家庭福祉の現場で働いてみると、現場の人達がどれだけの思いで彼ら彼女らと関わり、そして苦渋の思いで関わりが途絶えていったのがよくわかった。

また、アフターケアの現場でかつで社会的養護や地域の子育て支援も経験した「非行をした少年」と出会うと、実は彼ら彼女らに根付いているものがあることがわかってきた。

非行に至らせてしまったことについて養育者の責任はたしかにあるかもしれない。でも一方で非行に至らせてしまっていても、その中できちんと根付かせられているものがあったりもする。それがわかったときにはむしろ過去の養育者に「ありがとう」という気持ちが生じる。

今目の前にいる子がどう育っていくかはわからない。もしかしたら望ましくない方向に進んでいってしまうかもしれない。養育者は万能ではないのでそれを止めるにも限界はあるかもしれない。

でもだからこそせめて、今その関わりの中で根付くような関わりを大事にしてほしい。それが芽吹くのはずっと先かもしれないけれどそれはきっと生きる糧になる。

今回、それをようやくこのアフターケア勉強会の場で伝えることができた。次はこれを千葉県全体に広げ伝えていくよ。

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