千葉県地域再犯推進モデル事業更生支援推進協議会を終えて

委員を務めさせて頂きました千葉県地域再犯防止推進モデル事業(法務省受託事業)の更生支援推進協議会が本日で最終日。

刑余者の社会復帰支援や司法福祉連携の必要性が説かれるようになり徐々にではありますがその理解も広がってきていると思います。ですが、実際にそうした支援にどのような機関の方々が関わり支援や連携をしていくうえでどのような構造的問題があるかについてはまだあまり認識されていないように思います。

かく言う僕自身、今回の協議会を通じてほんとうにたくさんの機関の方々のつながりの中で支援が行われているということがわかりとても勉強になりました。そして、そうした様々な機関のつながりの中で弁護士会として再犯防止に向けて何ができるかという大きな宿題が明らかになったようにも思います。

僕は弁護士登録をして間もない頃に受任した刑事事件や少年事件を通じて刑事裁判のその後の支援に関心を持つようになりました。当時は、自分に何ができるかという思いで、しゃかりき駆け回ったり、社会福祉士や精神保健福祉士の資格も取得したりして取り組んできました。

でもそうした中でどんなにつながり続けようとしても個人としてできることの限界を痛感するようになりました。そして、ひとりでつながり続けようとするのではなく色々な人達とのつながりの中で関わっていく、色々な人達がつながる仕組づくりを考えるようになりました。

今後、千葉県においても再犯防止推進計画策定に向けた議論が予定されていますが、僕が10年間で培ってきた司法と福祉の専門性や今回の経験等を活かしながら『つながり』をつくるためにできることを考えていきたいと思います。