【研修講師】東京都の児童養護施設「東京育成園」職員研修

東京都世田谷区の児童養護施設「東京育成園」さんの職員研修にお招き頂きお話しさせて頂きました。
緊急事態宣言もあり開催自体危ぶまれましたが、感染対策を徹底したうえで開催することができてよかったです。やっぱりこうした現場向けの研修は現場に赴いて現場の空気を感じ現場の方々の顔を見ながらやりたいですから。
内容は人権擁護とかアドボカシーとか。
昨日独立型アドボケイト養成講座では独立型アドボカシー を目指す方々向けに制度的アドボカシーの話をしましたが、図らずもその翌日にその表裏となる話ができるとは。両方を捉えて話をするからこそようやく見えてくるものがあるなと改めて実感。
ただ今回それ以上に伝えたかったのは同じソーシャルワーカー、あるいはケアワーカーとしての想いや願い、そして感謝について。
僕は社会的養護経験者と関わることが多いのですが、その中には不本意な形で措置変更となり関わりが終了した人や刑事司法手続を経験することになった人と出会うこともあります。施設等の経験を苦い過去として語る人たちも少なくありません。ケア現場の職員としてもそういう話を聞くと自分たちの実力不足や責任を感じられることが少なくないと思います。
僕も児童福祉は何をやっていたんだと義憤に駆られることもありました。でもその後アフターケアの関わりを続ける中で、そうした道をたどった若者の中には施設等でのケアの経験が根付いていて確かな生きる力につながっている若者ともたくさん出会うようになりました。
それを知ってからは僕はむしろケアの現場の人たちにそのことをもっと伝えたい、そこまでケアして頂いたことに感謝の気持ちを伝えたいと思うようにもなりました。そして願わくば何年後、何十年後になるかはわからないけれどいつかその人が帰れる実家であり続けて欲しい。そんなお話。

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