千葉県&千葉市の精神保健指定医会議でパネリストとしてお話させて頂きました。テーマは「児童思春期の非自発的治療」。
思春期年齢の子どもの精神科医療への非自発的治療については入院の場面から退院に関する関わる機会が少なくないのですがそうした経験等から感じること、諸課題等をお話させて頂きました。
難しいのは子どもが必要な医療を受ける権利を保障する必要がある一方で、入院治療を望まない子どもの意見表明や自己決定権の保障や長期の社会的入院の防止等も同時に考えていく必要があること。
法制度的には入院、あるいは退院を支援する制度はあるもののそれらの制度を使いさせすれば解決するという単純な問題でもないし、そもそも入院や退院の受け皿となる病院や地域資源が極端に限られます。
本人のアドボカシーも精神障害等の複雑な諸症状の影響も考慮した中でチームでの意思決定支援として行っていく必要があるけれど思春期児童の場合、チーム体制を組むことも容易ではなく、特定の機関や支援者に負担が偏りがち。
これも見過ごされがちな子どもの問題のひとつだと思います。特効薬的な解決方法があるわけではないけれどこれからも考え続けていきたいです。