『過去』から『現在』そして『未来』へつなぐお手伝い

アフターケアで関わっている若者が以前お世話になった施設にいってみたいというので車を走らせ一緒に施設訪問。
若者の心境はさながら実家を飛び出して長らく寄り付かなかった実家に数年ぶりに顔を出すような心境。はじめは少し緊張した様子をみせていたけれど施設職員さんの顔をみてすぐに緊張がほぐれていき、嬉しそうに現在の自分の生活ぶりを話したり過去の思い出話に花を咲かせる。
子ども・若者支援の難しいところは支援の成果がすぐには表れにくいこと。成果がみえるよりも前に関わりが終了してしまい成長した姿をみることができないことも少なくない。
本人もまた子どもから大人への成長のゆらぎの中にいるのでなかなかその当時は自分のことでいっぱいいっぱいで自分を支えようとする人の存在や想いにまで気が回らない。
ときには喧嘩別れのような後味の悪い形で関わりが途絶えてしまうことも。そうすると支援者としてもやり場のないモヤモヤが残ることになる。
でもある程度時間が経過することで見えてくることもある。
『過去』の支援者と少し成長した『現在』の若者が再会する瞬間。自分が関わり育てた子どもが成長して元気にしている姿をみることができるのはケアに関わらせて頂いた支援者の『過去』の支援が報われる瞬間でもあり最高に喜びを感じる瞬間でもある。
本人もまたそうして支援者の想いに改めて触れ、『過去』を振り返ることで自分の『現在』がいろいろな人の支えにより成り立っていることを実感する。
そうして『過去』と『現在』がつながり『未来』に向けて想いが託されていく。そんなお手伝いをさせてもらえるのがアフターケアの醍醐味。