萌え絵ポスター問題についてのモヤモヤ

一部で話題になっているいわゆる萌え絵ポスター問題についてオタクカルチャーや萌え文化に親交ある者として一言。
あの手の表現物を好ましく思わない、性的嫌悪感を抱く人がいることはわかる。嫌なら見なければいいという問題ではないということもわかる。
自分としては問題がないと思っていたとしてもそうした感情を抱く人もいることに配慮が必要であることも理解できる。
一方であの手の表現物を好む人は皆、性的嗜好から好んでいるみたいな決めつけ、レッテリングはやめてほしい。
オタクカルチャーや萌え文化を好む理由は人それぞれでもっと多様な背景がある。それを勝手に性的嗜好によるものと決めつけないでほしい。
それはオタクカルチャーや萌え文化を好む人達への差別や偏見を助長する行為でありそうして決めつけられるのは耐えがたい苦痛。
性的不快感を感じたといえば人が大切にしているものを躊躇なく排除できる感覚も怖いし、そうした選別を正義だと思われるのもしんどい。
その人にとってのある日、ある時間、大きな部分を占めてたかけがえのないものを他人にしたり顔で批判されたくないし、誰だって不愉快になる。
そのヒトの尊厳を構成するものを勝手に解釈して評価して否定されるのってとてもキツイことだと思う。
ただ裏を返すと自分も無意識にそれをしてしまう危険があることを肝に銘じておかないと怖いなとも思う。
互いの生の感情を知り理解し合うことって大事。いまどきは変に理論武装したり斜に構えたりが多い気がする。
生の感情と向かい合うのはとても消耗するから余裕もないとそうなっていくのも無理はないけれど…。
子どもの頃はみな向き合えていたはずなのに、いつからそうなってしまったのか。