【登壇】セックスワークサミット2017秋 社会的養護と性風俗

【セックスワークサミット2017秋 社会的養護と性風俗】
一般社団法人ホワイトハンズ主催セックスワークサミットに登壇してきました。台風直撃で中止も懸念されましたが無事開催できてよかったです。

ゆずりはの高橋亜美さんやフローレンスの藤田順子さんのお話もとても刺激になりました。事前に打合せをしたわけでもないのに、強調したいことが不思議と共通していたのも印象的でした。

私はいわゆるアンダーと呼ばれる18歳未満の少女達の違法性風俗就労の問題や18歳以降の社会的養護出身者の性風俗就労について
・児童福祉と少年司法の狭間で取り残される子どもたちの話
・性風俗や合法JKリフレで働く女性支援の話
と絡めてお話させて頂きました。

結論としてはこれらの事柄への特効薬的なアプローチ方法は私も未だ見出だせていません。

なので今回のサミットでお話できる内容もどこかモヤッとしたものが残ったかと思いますがそれが狙いでもありました。このテーマはどうしてもメディア等で物語的に語られ極端な理解をされがちですが、その物語性をまずぶっ壊して本質のモヤッとした部分を一緒に考えてほしいと思いました。

性風俗に行くなやめろと訴えたり、性産業自体を蔑視したりする前に児童福祉や少年司法の支援者達がまず改めて考えるべきことがあるのではないか。

そして彼女たちが現実に性風俗の世界に身をおいたときに支援者側がどのような態度でのぞむべきか性風俗の世界と向き合い交わりなが考えてみてはどうか。

パターナリズムが何重にも働きそうになる問題だからこそまずは支援者自身が内なるパターナリズムと向き合うことからはじめてみてはどうか。そんなお話でした。

私は彼女たちの問題は社会的養護の側が排除し続けてきた問題のひとつの表れのように感じています。今後もこうしたテーマでの議論が重ねられてより良い社会的養護が実現していくことを願います。

さて、この熱も冷めやまないうちに今度は来月に神奈川の社会的養護のアフターケア支援者向けに同様のテーマでお話します。

今回は一般の方向けを意識した比較的マイルドな内容でしたが(改めて内容を見直してみるとかなり専門職よりで用語の説明など不十分なところも多かったなと反省)、次回は専門職向けということでよりエッジを効かせていきたいと思います。乞うご期待。写真の説明はありません。