千葉県弁護士会主催 人権大会プレシンポ 「子どもの見えない貧困」

千葉県弁護士会主催のシンポジウム「子どもの見えない貧困」を開催しました。広報のタイミングも遅れ、同日開催のイベントも多々ある中100名以上の方にご来場頂き感謝です。

私は、今回のシンポジウムの企画立案とシンポジウム中のコーディネーターを務めさせて頂きました。

子どもの貧困運動ブームも少し落ち着いてきて、子どもの貧困運動の見直しが求められるこの時期だからこそ、理解されにくい「見えない貧困」を正面からテーマとして扱ってみたいと思いました。

基調講演の柏木ハルコさんからは漫画というエンターテイメントな手法を駆使して貧困という複雑かつデリケートな社会問題を発信することの意義をお話いただきました。

一般の方々の感情に向かい合いどのように感情に働きかけていくかという指摘は、どうしても理論ばかりを重視しがちになる弁護士にとっても大きな気づきになったのではないでしょうか。

パネルディスカッションではまるっとの菊池さん、ダイバーシティ工房の武笠さん、日弁連の松宮弁護士からそれぞれの立場や日々の実践からみた「見えない貧困」についてのお話をしていただきました。

親側の事情であったり、子ども本人の抱える内面的、資質的な事情であったり、あるいは支援しようとする側の事情であったりと様々な要因により貧困が見えにくくなり孤立している子ども。

そこにアプローチしようとする取組はなかなかうまく成果にはつながらず、葛藤を抱える日々。結局、魔法の杖となるような手法はなく長い時間をかけた関わりの積み重ねとそれができる場づくりが必要。

子ども食堂はそんな場のひとつとしてとても重要な意義を持つけれど、持続的に取り組んでいくうえでは資金、モチベーション等様々な課題がある。

当然ひとつの団体だけで成し遂げられることではなく、地域の様々な団体との連携や行政を巻き込んでいくための動きも大事。

最終的には社会内の合意形成も必要であり厳しい意見や感情とも向きあっていかなければいけない。

実践者として現場に関わっているからこそできるパネリストの方々のお話は、ご来場の皆様からも大きな頷きを頂き、会場の温度が上がっていくのを感じました。

開催まで色々と不手際も重なり運営側としての反省点は多々ありますが、そんな会場の様子をみて開催してよかったなと思いました。

先々週あたりから私が主催者だったり登壇者だったりなイベントが立て続いていた関係もありさすがに少しお疲れ気味でしたがようやく肩の荷が下りたので今日はゆっくり休めそうです。

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